大好きな君にエールを*番外編
「おい、麻帆ー」
あたしね、荒ちゃんが行っちゃうまでたくさんワガママ言うと思うよ。
「アイス食べたいなっ♪」
「もう家に着くぞ?」
「遠回りもいいじゃん」
だけど、許してね。
寂しさを隠すためには、こういう方法しか思い浮かばないの。
下手くそな甘え方をしちゃうけど……我慢してね。
「……仕方ねーなぁ」
隣にいる荒ちゃんをあと何回見れるのかな?あとどれくらい傍にいて、麻帆って呼んでくれるのかな?
歩幅を合わせて歩ける幸せを、今すっごく見に染みてるよ。
荒ちゃん、
荒ちゃん…荒ちゃん。
「麻帆、早く来いよ!」
あたしね、ずっと荒ちゃんが好きだよ。