大好きな君にエールを*番外編
「わ、悪いこと言ったか?」
「自分で考えろ」
いつもの起床時間よりもかなり早いため、空には太陽がなかった。もうそろそろ顔を出す頃だろうか?
「朝ってまだ暗いんだな」
「冬は夏より遅いから」
朝は太陽の光を浴びなきゃ始まらないな。そう思っていた時、
「荒嶋、見ろよ」
永松が指さした方を見ると、
「……おぉ」
キラキラの光が雲の切れ目から輝きだした。俺達を修学旅行へ送り出してくれるように温かな光が溢れた。
「よーし、修学旅行楽しむぞ!」
「1人で楽しめよ」
「永松も一緒に決まってんじゃん!」
「遠慮する」
そう言って、スタスタ歩く永松の背中を慌てて追った。