大好きな君にエールを*番外編
「荒嶋、お前はあのバスに乗れ!」
「はい?」
「寂しいだろうが、人数の都合上すまん!隣のクラスのバスに移ってくれ!」
クラスで出席番号が1番の俺は、なぜか隣のクラスのバスへ。ちょっと、これってかなり寂しいって。
「隣のクラスって誰がいたっけ?村山とか?」
ブツブツ呟きながら歩いていると、
「あ、ラッキー♪」
かったるそうな永松の姿を発見。走って駆け寄ると、少し驚いた表情の永松。
「なんでここに」
「知らね。移動になったから、隣よろしくな!」
ため息をつく永松へピースサイン。良かった、永松がいるなら退屈しねーや。
「静かにしろよ」
「せっかくの修学旅行だぞ?はしゃぐに決まってんじゃん!」
「……ふざけるな」
ものすごい剣幕で睨む永松さん。……はいはい、大人しくしますよ。
「まぁ、少しなら許す」
「お!永松が珍しい!」
「彼女がいない寂しさがあるみたいだしな」
「なっ……」
コイツ、かなり性格悪いな。