大好きな君にエールを*番外編
だが、数十分もすれば集中力も切れるのが俺。
「あぁー…野球ぅぅ」
ぐったりとする俺の目の前に映る課題を見ると、恋しい野球が遠く感じる。いや、遠いからこそ近づかなきゃいけない!
そして再び、気を取り直して課題へ向かった。
─────…
「お…終わった…」
やっと課題が終わった。同時に時計を見ると、部活終了まで残り30分。
慌てて教室を駆け出して練習着に着替え、グラウンドへ向かった。
「荒嶋、遅かったな?」
目の前にいる監督は笑っているがかなり冷たい目をしている。一瞬にして背筋が凍った。
「もうすぐ大会が近いの…わかってるよな?」
「はい」
「もう少し自分が3年生という自覚を持て。今の荒嶋の背中を後輩達見せてやるのは、正直言って情けない」
「……はい」