大好きな君にエールを*番外編
「あーぁ」
力が抜けた体にエンジンをかけて、立ち上がる。すると、
ガンッ
天井で頭を打った。い、いってぇ!ここの高さ低すぎだろ!?
「文句を言わずにさっさと降りろ」
永松じゃない俺の隣に座っていた奴に言われて、素直に文句を言うのをやめた。だって、これ以上虚しい修学旅行にしたくないし。
「はぁ……っ」
「重い」
「俺の気持ち?」
「おう」
「ひでぇ!そこはこの荷物がだぜ!とか言ってくれよな!」
「無理だな」
ちんたら歩いてふと前方を見ると、俺たちとは違う制服の学校の生徒が話しながら整列していた。
あ、麻帆だ。
機内よりも間近で見れる。そう思うだけで、胸がドキドキしてきた。