大好きな君にエールを*番外編
「何がだよ」
「盗撮のこと、伏せといたんだからな!」
「……お前が先生に言わなければ、このゲンコツもなかったのに」
「何だと?やっぱり言うわ!先……」
「わー!やめろ!!」
もう、こいつといるだけで体力消耗かも。
「嘘だよ。言うかよ、バーカ」
あ、前言撤回。いい奴かも。
「あそこに好きな女いたんだろ?お前ソワソワし過ぎでわかりやすいんだって」
「うっそ」
「だからイジりたくなった。ま、頑張れ」
そいつはヒラヒラと手を振ると、何事もなかったかのように前方へ歩いていった。
「な、永松」
「盗撮したことを自首するのか?」
「なんで、犯罪前提なんだよっ」
「だってそうだろ?盗撮は」
「もー、ちげーよ」
ダメだ。コイツら、やっぱりムカつく!