大好きな君にエールを*番外編
「写真、上手く撮れたか?」
でも、こうやって最後には相手のことを考えてくれている奴等だから、ムカついても嫌いになることは出来ないんだろうな。
「ちょっと待って。今確認……」
「よーし、休憩はこれまでだ!今からまたバス移動だぞー!」
しかし、担任の言葉によって画像の確認作業をすることが出来なくなった。
仕方なく、バスに乗り込んでからコソコソと隠すように、画像をチェックした。
「…………俺って天才かも」
麻帆の写真は少しだけブレていた。でも、麻帆の表情はバッチリの笑顔だった。
後で永松に見せつけてやろう!……いや、やっぱり見せたくねぇや。ちゃんと撮れていたとだけ伝えよう。
同じ学校じゃないから写真の数も少ない。でも、こういう偶然の奇跡がすっごく嬉しく感じる。
麻帆、お前も修学旅行楽しめよ。あと、美味いもん食い過ぎんなよ。
空は晴れていた。俺の心も晴れていた。
君の姿が見られた、ただ、それだけで笑顔がこぼれた。