大好きな君にエールを*番外編
「ねぇ、なんかあそこ騒がしくない?」
「飛行機一緒だったよね。どこの高校だろう?」
クラスの子達が会話をしている中、飛行機から降りた私は、荷物の中に財布やケータイがちゃんとあるか確認していた。
「麻帆用心深いよー」
そう言ってひーちゃんは笑ったけど、もしなかったらどうするの!って言い返した。
今日は何ヶ月も前から楽しみにしていた、修学旅行!一週間前からなかなか眠れなくて、そわそわしていた。
もちろん、昨日もなかなか眠れず、結局2時まで目がギンギンに開いてたっけ?
「そうそう、麻帆」
「なぁに?」
「さっき飛行機に他の高校も乗ってたじゃん?」
「うん。たくさんいたよね」
「そう!……じゃなくて」
苦笑しながら、ひーちゃんが言った。
「あの中に、花龍高校もいたらしいよ」
「へぇーそうなんだ」
荷物のチェックを完了して、いそいそと片づける…………が、
「え?」
思考停止した。