彼の視線の先、彼女。
その恋の行方
「瀬璃ー、その卵焼き食う」
「えー、うーん。しょうがないなー」
晴天が続く秋。
もうまるっきり秋になって紅葉が綺麗に色づいてる。
屋上から見る景色はこの上なく綺麗だ。
「あっ、イッくんのパンおいしそー。一口ちょーだい」
「絶対ぇヤダ」
「何、照れてんの?間接キスの事?中学生みたいだなーイッくんはー」
「違うっ!」
そう言って本当に楽しいのか分からないけどケラケラ笑う千尋。
それに全力で怒る壱稀。
千尋をうっとりした瞳で見る爽香ちゃん。
・・・なんだ、なんだ。
この関係若干面倒くさくないか。