彼の視線の先、彼女。








「私ね、壱稀と付き合うことになった」


その言葉は私の心を簡単に破壊させた。

それはいとも簡単に。





たった一言なのに、


それはものすごく膨大な力が働いたような気もする。




それくらい衝撃的だった。







「私が失恋したとき慰めてくれてね?どんどん惹かれていったの」




笑顔が輝いてた。

照れた表情が女の子らしかった。





それはもう、今になってはどうでもいいことのはずなのに。


そんな所に意識がいっちゃって。






現実逃避というのでしょうか。


それ以上、聞きたくないと言う事は分かった。







< 112 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop