彼の視線の先、彼女。
「カーディガン着といて良かったなぁ」
なんて呑気に空を見ながら歩いた。
昨日の夜は数分悩んだ後、爆睡。
お陰で今日の朝はとても気持ちがよくいつもより早く登校することができた。
このものすごく図太い神経に昨夜は感謝する。
人としてどうなのかな、と思いますけれども。
今になってものすごく悩んでますけども。
まぁいいや、クマができる事はないや。
「瀬璃ーーーーっっ」
すると、遠くから声がした。
今ののどかな登校時間をぶち壊すあいつの声が。