彼の視線の先、彼女。
「瀬璃ちゃんっ」
そう思い進行方向を変え廊下に向きなおしたとき、女の子らしい声がした。
「・・・え?爽香ちゃん、・・・なんで?」
目を見開く。
何でここにいるんだろう。
部活終わりでうっすら汗をかいていた爽香ちゃんが私の後ろに立っていた。
「話が、あるんだ」
「話?」
話って、なんだろう。
私何かしただろうか?
でも怒った素振りを見せるでもなく、ただ強い瞳で見つめられた。
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