彼の視線の先、彼女。
「さっき言ったばっかりなのに」
頭上でため息。
「千尋・・・っ」
腕を組んで呆れた表情。
あぁ。この人は本当に私のことが好きだったのでしょうか、時々思います。
「だいたいねぇ、あの時間内に会おうとするのが馬鹿なんだよ」
ば、馬鹿・・・。
ズシッとくる千尋の重すぎる言葉。
メロンパンを片手に肘をついて小首をかしげる姿は絶対に私より女の子らしい。
そのテクを私に伝授してくれれば良いのに。