彼の視線の先、彼女。
「い、委員会」
それを聞いて思い出したあの情景。
い、壱稀が私に・・・っ。
「何ー?顔、真っ赤にしちゃって」
「へ?!」
目の前に近すぎる千尋の顔。
疑いのまなざしを確かに含んでいた。
「図書室でなにしてんだかー。瀬璃ちゃんはぁー」
「なっ、何もしてないってば!」
私ってとことん嘘が下手みたいだ。
言葉なんてすぐかんじゃうし、顔もきっと真っ赤。
これじゃあそうですよって言ってるのと同じだ。
「本気にしちゃって、可愛いなぁ」
「千尋っっ!」
絶対こうやって持ち上げて女の子を堕とすんだ。
私は今、そう確信した。