彼の視線の先、彼女。
それでも好きな人







「あぁーーーー・・・」



決心をしたくせに、私ってやっぱり弱い。


一パーセントの確率にかけたはずなのに打ち砕かれつつある。





図書室までの道のりは棟が違うし最上階だから果てしなく遠く感じてたのにもかかわらず。




今の私には近所のコンビニ並みに近い。


だって既に、イン図書室前。





「瀬璃?」


「うわっ」



キョトンとした声がして振り向くと鍵を持った壱稀。


白のカーディガンが似合ってた。





「わ、驚かせた?」


「うん、びっくりした」



少しの変化にドキドキする。






例えば髪が少し短くなったとか、



カーディガンを着始めたとか、



ネクタイをはずしてるとか、



そんな些細なこと。





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