彼の視線の先、彼女。






「ん?どした」



「いつ、き」




目を閉じれば思い出す。




久しぶりの会話。




屋上で一緒に食事した事。




壱稀の恋愛話を聞いた事。






全てが甘かったわけじゃない、


苦い事もすっぱい事もあった。






好きが大きくなるにつれて、苦しみは大きくなった。




爽香ちゃんに嫉妬して汚くなったときもあった。




壱稀の傍にいれて心が温かくなったときもあった。




千尋の言葉にあたった事もあった。






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