彼の視線の先、彼女。
「私は・・・」
よく考えてみると私は結構神経が図太いのかもしれない。
だって告白して振られた相手と呑気に恋愛話をしてる。
いや、それなら壱稀も同罪でしょう・・・。
「永井だよ、最近瀬璃といねーじゃん」
「あぁ・・・まぁ。うん」
ドクンと心臓が跳ねた。
壱稀と喋っていると本当に心臓に悪い。
「最近あいつ、いい噂無いからな」
「え?・・・何それ」
ボソリと呟いた言葉に目ざとく反応してしまう。
千尋・・・、どうかしたの・・・?