コスモス
第一章【朝礼の横顔】
……………
春だった。
体育館には朝の日差しが差し込んでいた。
入学式も終わり、去年まで僕等が並んでいた場所には新入生が列を乱さずに並んでいた。
そして僕等は、先輩が並んでいた場所に並ぶ。
「校長の話なげーよ」
見える景色は違っていた。
隣は一年、隣は三年。僕等は真ん中高校二年。
「なぁ、始業式終わったらタケんち集まろうや」
クラス替えの結果、僕は二組になった。
中学からの腐れ縁のタケとカズも同じクラス。代わり映えのない顔ぶれ。
それでも景色は違って見えた。
「つーか、修平さっきから聞いてんの?」