終ワラナイモノ①
後ろのドアを開けて先生が教室に入ってきた。



「テストするから席つけー。
中学生の内容だから赤点とるなよ?」

ごめんなさいそれは無理です…先生。



「じゃあ莉奈がんばって」
優子は自分の席に戻っていった。


『他人事だと思って…』
そしてあたしも席に戻った。


でも拓弥も日本に帰ってきた早々テストなんて…たいへんだね。


って、あたしに心配されても説得力ないよね。


そう思っているうちに配られたテストは数学。


「始め!」


始めって言われても…分かんないよぉ。







…ホラ、一問目から分かんない。


あたし部活に熱中してたからな。

だっていい成績残せば推薦で高校行けるって言われたから、勉強そっちのけで部活頑張ったんだもん。


ここの高校入れたのも部活の推薦でだし。

とりあえず、全部【1】書けば当たるかな?


あたしって相当なバカだよね。



















「ハイそこまで、後ろから前に回してー」



あたしは回ってきたテストを揃えて先生に渡した。



あー…先生あたしのガン見しないで下さい。



―キーンコーン


「休み時間終わったら次国語だぞ。勉強しとけよ」
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