終ワラナイモノ①
今のあたしが在るのは演劇のおかげ。
中学校入学早々勉強や運動ができなくて落ち込んでいたあたしに、ある先生が「演劇部に入らないか?」と言ってくれたことが始まり。
最初はやる気なかったけど、やってたら何か楽しくなっちゃって…
勉強そっちのけで熱中しちゃったんだよね。
演劇には台本があるわけで、たまには難しい表現も出てくるから必死こいて国語だけは勉強したから…
だから出来なくちゃ困るじゃん?
―
「そこまで、後ろから前に回して」
あたしは回ってきたテストを揃えて先生に渡した。
テストを受け取った先生はあたしのテストを見てさっきとはまた別の驚きの表情を見せた。
失礼な…!
そんな顔しないでくださいよ!
「今日のテストはこれで終わりだ。
三時間目は校舎見学するから準備しておけー」
先生はそう言うと教室から出て行った。
すると、今度は優子ではなく拓弥があたしの席にやって来た。
女子からの視線が痛いんですけど。
「どうだった?出来た?」
拓弥が微笑みながら聞いてきた。
『数学よりはね』
あたしは苦笑して答えた。
「そうじゃないと困るもんね、俺等は」
中学校入学早々勉強や運動ができなくて落ち込んでいたあたしに、ある先生が「演劇部に入らないか?」と言ってくれたことが始まり。
最初はやる気なかったけど、やってたら何か楽しくなっちゃって…
勉強そっちのけで熱中しちゃったんだよね。
演劇には台本があるわけで、たまには難しい表現も出てくるから必死こいて国語だけは勉強したから…
だから出来なくちゃ困るじゃん?
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「そこまで、後ろから前に回して」
あたしは回ってきたテストを揃えて先生に渡した。
テストを受け取った先生はあたしのテストを見てさっきとはまた別の驚きの表情を見せた。
失礼な…!
そんな顔しないでくださいよ!
「今日のテストはこれで終わりだ。
三時間目は校舎見学するから準備しておけー」
先生はそう言うと教室から出て行った。
すると、今度は優子ではなく拓弥があたしの席にやって来た。
女子からの視線が痛いんですけど。
「どうだった?出来た?」
拓弥が微笑みながら聞いてきた。
『数学よりはね』
あたしは苦笑して答えた。
「そうじゃないと困るもんね、俺等は」