終ワラナイモノ①
『うん。そうだよね。

あ、そういえば拓弥って演劇部入るの?』


「まぁ入りたいのが無ければそうなるね。

てか莉奈はどうするの?」

拓弥が興味深そうに尋ねてきた。



『あたしは演劇の推薦で入学したから演劇部じゃないと』


すると拓弥がニヤリと笑って言った。



「じゃあ俺も演劇部でいいや」



何その適当さ…

本当にハリウッドで活躍してた人?


『勝手にしたら?』

「莉奈、冷たいね」



フンっとそっぽを向いたら丁度優子がこっちに向かって来るのが見えた。



「お二人さん、あんまり仲良くしない方がイイかも。

拓海&女子の視線がスゴイから」

と優子が言った。



すると突然拓弥があたしの髪をクシャっと撫でながら「拓海がこっちを気にする理由が分かんないんだけど」と優子に言った。



「あんたいつからそんなS男になったのよ」


「さぁ…ていうか俺はSでもMでもないよ」
拓弥はクスッと笑う。


『ちょっ…拓弥、手…』


いつも拓海にされてることで気にならなかったけど、ここは教室だし…



あたしの気持ちを感じ取ってくれたのか拓弥はあたしから手を放した。




「まぁ、この際だから言っておくよ優子。

俺が日本に帰ってきた理由」




…何を言いだすつもり?
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