終ワラナイモノ①
あ、こっち来た。



「莉奈ちゃんだっけ?」

ニヤついていた男子達が莉奈に話しかけた。

莉奈は首を縦に振った。

「ねぇ、行くところ無いなら俺らと回んねぇ?」

「あの…大丈夫ですから」

莉奈があたしの制服の裾を掴んで言った。

「怖がらなくていいよ。何もしないから」

絶対するつもりでしょ?

『ちょっと、莉奈に絡まないでくれる?それにあたし達行くところあるから』

「うわっ、こっちの子も超美人!ねぇ俺らと『誰でもいいなら他探せよ』

あ、ちょっとウラが出ちゃった。

「「はいぃ!!!」」

え、退散?まぁいいや。


莉奈は…

固まってる…そんなに怖かったの?


『ちょっと莉奈、大丈夫?』

「優子がキレたぁ~」

『え?』

何か泣き出しちゃったんだけどこの子。


『泣かないでよ莉奈ぁ』

あたしは莉奈の頭を撫でながら言った。


「泣いてない。久しぶりに見たからビックリしたの」


吃驚して泣くって…

どこまでも可愛いよホント。



『ごめんごめん。ちょっとムカついてキレちゃっただけだから』

あたしは微笑んで見せた。



「もうやめてよね。怖いから」



前言撤回。


この子は小悪魔です。










ん?あれは…
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