メイド遊戯
巽さんは諦めずに、私に「ご主人様」と呼ばせようとする。

何度言われても、無理なものは無理!


「ん~、ハナちゃんは照れ屋なんだな」

「照れ屋とかどうとかの問題じゃないです」

「じゃあ、この仕事とどっちが良い?」

「え?」


どさっ、と。

気がついたら私はソファーの上に倒れていて、目の前には巽さんの綺麗な顔。

あっという間に頭に血が上った。


「顔真っ赤じゃねーか」

「あ、当たり、まえ」

「さっきまでの覇気はどうしたー?んー?」

「きゃー!くすぐったいー!!」

「俺をご主人様って一言呼ぶのと、このままこれを続けるの、どっちが良い?」

「う、あ……」


何をされているかはご想像にお任せします。

……こんなことを続けるのなら、一言「ご主人様」って言う方が良いに決まってるじゃないか!
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