**お隣さんで幼なじみ**
もう、後にも先にも
チャンスは今しかない!
里菜のおかげで、私、前に進めるよ…!
………。
「真綾」
誰もいなくなった教室の中に、綺麗な低い声が響いた。
「な、鳴海。話って何?」
「俺、いっつも笑ってて、何にも無いところで転んだりする真綾が大好きだ」
「…はい?」
「好きだよ」
切なそうに私を見る。
「好きだからこそ、別れよう」
「……っ!?」
一瞬、思考が無くなった。
確かに、私が今日、鳴海を振ろうとしてたはず…
「俺さ、1年の時から真綾が好きでさ」
「うん…」
「だから真綾の行動とか見てるうちに誰が好きなのかもわかっちゃってさ」
「うん…」
「でも諦めれなくて告った」
「あ、ありがとう」
本当に別れ話、してるんだ…。
現実味がない。
たった数日しか付き合ってないけど
私にとって、大切な数日間だった。