**お隣さんで幼なじみ**
痛かったヒザやヒジも、驚きと情けなさで気になくなってしまった。
「お願い下ろしてぇ!」
「やだね」
何度もそんなやり取りをしていると、もう学校を出ていて、いつもの私達の帰り道。
……。
敦司の温もりが、私に伝わる。
あたたかい。
悩みまくって里菜にも相談したけど、いつものように、ただ、純粋に。
ありのままの私達で、ちょうどいいのかも。
手を繋がなくたって、抱きしめ合わなくたって、私は、このままでも十分幸せだ。
今なら、心からそう思えるよ。