**お隣さんで幼なじみ**
何か深刻そうな顔をして言う鳴海。
鳴海とは…、真綾の事があってから少し気まずくなっていた。
「で、話って?」
「あぁ…。真綾の事なんだけどな」
「真綾と何かあったか?」
俺は鳴海が真綾を好きな事を知ってる。
もちろん、俺が真綾を忘れるために芽衣を利用してる事も、鳴海は知ってる。
「俺、真綾に想いを伝えてもいいんだよね?」
「は?今更なんだよ」
「いや。お前が後悔するかと思って」
「何の後悔だよ。俺は…、俺の想いは届かねぇんだよ!!」
そう怒鳴って部室で着替えて体育館を後にした。
「本当は真綾も敦司が好きなのにね……」
もちろん、俺にはこの鳴海の声なんて聞こえてなかったんだ。