**お隣さんで幼なじみ**



「ハァ、ハァ……え?」


教室の前まで来たとき。

俺はこの光景が信じられなかった。

…何で鳴海と真綾が抱きしめあってんだよ。

頭の上にはクエスチョンマークだらけだ。


…バレないように耳をすます。


「俺が、敦司を忘れさせてやるよ」


「……。。」


「自信、あるよ」


「何それ…そんなのわかんないじゃん」


「…頼むから、もう悲しい顔しないでよ」


「え……」


「敦司を見る真綾は、いつも悲しい顔してる。」


「もう耐えられない。やっと話せた。想いを伝えた。もう止められない。」


「俺を好きになって」


「わかった。付き合おう」

そう真綾が言った瞬間、鳴海と真綾はキスをした。


ちょうど俺の心を表すように、どしゃ降りの雨が降っている。


涙が止まらない…。

だって…

だって…!


真綾は…、俺の事が好きだったんだ。



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