幽霊執事でございます
共有生活
10月という中途半端な時期に、転校生来たる。
――うん、あたし。
「宮園良音です。こんな中途半端な時にですが、家の事情で引っ越して来まし……た……」
転校生だからだろうか?
みんなの目が……輝いて見えるのは気のせいだろうか?
「よ、よろしくお願いします……」
みんなが『宮園、宮園?』ってささやき合っている……理由が聞きたい良音サンですよー。
「あ……」
そして見つけてしまった2-5の住人。
体育座りをしている。
「それでは宮園さん、えーと、窓際の奥の席に着いてくれる?」
「あ、はい」
……住人のいる真ん前なんですけど……。
みんなは案の定見えてないけど。
まぁ慣れているあたしはその席に座った。
……妙な視線を感じて止まない……。