幽霊執事でございます
……なんのお話でございましょうか?
「だっておばばさまの家に越してきたんでしょう?それならその血を受け継いでいるんでしょう?」
「……おばあちゃん……?」
「そう!おばばさま!」
……どうやら、『おばばさま』と呼ばれてるのはウチのおばあちゃんのことらしい。
「なんでおばあちゃんのこと……?」
それに、血って……?
「え、知らないの?ここら辺じゃ有名だよ?」
……おばあちゃんが?
「おばばさまは不思議な力を持っていてね、原因不明な痛みとか疲れとか、気になることとかあると、みんなおばばさまのところに行くの」
「みんな……?」
「そうするとアドバイスをくれたり、痛みを取ってくれたりするの。最近はベッド生活であまり出かけられなかったけど、前は出張サービスみたいなこともしてたって」
『以前はそういう霊関係の仕事もしていたみたいだよ』
『そういう悩みも解決していたし、霊と話をするときの通訳とかもね』
お父さん、コレのこと言ってたのか……。