幽霊執事でございます


母が大きな袋を持って帰宅し、父はその三時間後に帰宅、三人で夕飯を食べた。

……葉山さんて、ご飯とか……あ、いや、食べなくても生きれ……いや、生きてすらいないんだもんね。


一瞬人間扱いした自分に驚いた。


次の日、学校へ行ってから恋那に言った。


「え?仲直り?」

「そう」

「仲直りをすれば、もう喧嘩はしなくなるの?」

「う~ん……というより、意味ない喧嘩がなくなるというか……とりあえず、仲直りしてほしいの」


霊は、自分が出来なかったことを求めてる。


『あれほどで戻らない仲ならばいらないだろう』


住人はそう言った。

それは、自分がかつて仲直りせずに自殺したことを悔やんでいるから。

そして、仲直りするほどの『友情』を、信じたいから……。


「仲直りしたいんでしょ?」

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