幽霊執事でございます


「……なにそれ……」


携帯電話をゆっくり降ろしながら、あたしは考える。


もしかして、住人が生きていた頃、宮園の先祖がいたってこと?

ここに……?


まぁ、あんなお屋敷があるならわからなくはないけど。

まさか喧嘩した相手が宮園だとは思わなかった。


「……おばあちゃんに……」


おばあちゃんに、聞いてみようかな……。


今日はどこにいるだろう?

今日はすぐに帰った方がいい?

母がまた逃げ出してるかもしれない。


「宮園さん」

「え……?」


一人の男の子が、話しかけてきた。


「一緒に帰らない?話がしたいんだ」

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