幽霊執事でございます


「だ、だって、お友達って自然となるものだって、レンが……」


いやいやいやいや、不自然すぎでしたけど?


「それにあたし、いつの間にかみんなに囲まれてるから、自分からお友達が欲しいとか、思ったことがなくて、みんながお友達で……」


まぁ、可愛いもんね。

男も女も関係なく寄りついてくるタイプ。


「だから、お、お友達……」


不器用な所すらも可愛い紗彩ちゃん。

ケンカも友達作りも、慣れてなかっただけなのかもしれない。


「いいよ、お友達になろう」


幽人以外のお友達は貴重だから。

しかも美人さん……いやいや、恋那ちゃんを忘れたわけじゃないよ?

ちなみにそろそろ忘れてるかもしれないけど、この場にはナホもいる。

ナホには、人と話してる時は口出ししないように教育してある。


だから今はだんまりだ。

だってやっぱり、ややこしくなるんだもの、霊との会話って。
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