幽霊執事でございます


それを、怖いと思った……。


「ライちゃん……?」


ナホも、心配してくれてる。

アレを知ってるから、尚更だろう……。


「良音ちゃん?どうしたの?」


恋那ちゃんも心配してくれる。


「ううん、大丈夫、なんでもない」


――怖い。


人の視線が。

人の噂が。

人の、思いが……。


「アレが、宮園のお孫さん?」

「転校して一週間しないうちに呪い解いたらしいぜ……」

「宮園だ……宮園の血縁がこの学校に来たんだ……」


やめて、やめて。

また、独りにはなりたくない……!!


あたしの周りに、次々と人が集まって来て、そして……。


「宮園さん、仲良くなりましょ!!」

「俺も俺も!自慢してぇ!」
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