幽霊執事でございます


「その後は……俺もよくわからないけど、家内でいざこざがあったらしい」

「いざこざ……?」

「そこは家が黙秘している。でも、何かしら揉めたらしい。しばらくして、落ち着きを取り戻しても、宮園の何かが変わっていたんだ」


その時、葉山さんがそこにいたとするならば……もしかして、そのいざこざも知ってる……?


「知ってるのはこのくらいだよ」

「……そっか。ありがとう」


おばあちゃんも、知ってるのかな?

でも最近巡り会わない。


……もう、成仏しちゃった、とか?

え、ちょ、まだまともに話してないけど!?


「あれ?そういえば、その話ってここら辺の人みんな知ってること?」

「みんな――ではないかな。ウチはちょっと特別だから知ってただけだよ」


そっか、シュンくんも見える人なんだもんね。

そういう話、霊から聞いてたのかも。
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