幽霊執事でございます


「慣れちゃえば大丈夫だよ」

「慣れられるわけないじゃない!パパのバカ!!」


こんな母を見ていると、見えた方がいい時もあるのかも……なんて思う。


「旦那様、お手伝いいたしましょうか?」

「あぁ、頼――」

「待ってお母さん!お母さん!!」

「あぁ……どうしようか葉山、ママは幽霊が怖いんだ」


相談してる場合か!?


「何もしなければいいんじゃないの?」

「そういうわけにはいきません。しかし……どういたしましょう?」


……あ。


「てかお母さんが何も見なければいいんじゃない?」


ということで、お母さんには先に部屋に行っていてもらうことにした。

……けど。


「え、でも、なんかこの屋敷の部屋に一人だなんて嫌なのよ……!!」

「……お母さん、買い物行っておいで」
< 8 / 50 >

この作品をシェア

pagetop