ひとりじゃない
「無視…?」
「そう、無視。桃を傷つけたんだよ?悔しくないの?」
美緒が言ってくる。
そりゃ悔しいよ。
あたしは一生懸命友達を作ろうと頑張ってきた。
それを影が薄いって言われた。
あたしは結香と友達になれてうかれていたのかもしれない。
でもそれを生意気と言われた。
悔しいし、ショックだよ…。
「悔しい…。」
「じゃあ決まりだね。大丈夫、桃の悪口言ったこと、有紗に後悔させてやるから。」
正直、美緒が心強かったし、嬉しかった。
「じゃあ授業始まっちゃうから、まあとりあえず無視してね」
「…うん」
後ろめたさが少しあったけど、やってみたいと思う気持ちもあった。
あたし…性格悪いな…。