白と黒の意味

 あの頃の俺はどうしようもない素行不良で、手のつけられないガキだったと思う。

 高一のとき、親の離婚、片親から寄せられる過剰な期待から、大人と身勝手さを知り、それに耐えられなくなった俺は、荒んでいった。まあ、よくある話だ。

 喧嘩をたくさんしたし、女もたくさん知った。

 学校なんて、ほとんど行かなかった。当時、大人の身勝手さに嫌気がさしていたためか、教師という存在も仇のように憎かった。


 俺を、押さえ込むな、と、そう思っていた。


 理解を示すような顔をしながら、実は信用ならない奴らだと、思っていた。

 安全な場所で、高いところから見下ろし、傍観しているような奴ら。



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