白と黒の意味

 そしてあいかわらず、

 わたしの生活に「友だち」というものは関わってこない。

 いじめられている、というわけではない。

 それなりに、クラスの子たちとはうまくやっている。

 クラスメイトたちは話しかければ答えてくれるし、

 クラスメイトたちがわたしに用があれば、
 
 わたしに話しかけるし、

 わたしはそれに答える。




 ただ、いつまでたってもわたしは「藤原さん」なのである。

 下の名前で、クラスメイトたちから、

 いちども呼ばれたことはない。
 
 寂しくはない。

 慣れてしまった。

 これが普通なのだ。

 小学校のときからの、日常。



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