白と黒の意味

「ちょっと話したいことが
 あるんだけど、いいかな?
 荷物も司書室にあるから」


 カウンターにいる先生に近づくと、先生はそう言った。

 わたしはどきっとする。

 なんだろう、なんの話なんだろう。

 言い知れない不安がわたしにのしかかる。

 わたしが答えられずにいると、それを拒否ではなく肯定だと先生は受け取ったのだろう。読書や勉強するスペースにいる今日は当番ではない図書委員に、代わりにカウンターをやってもらうよう頼んでいる。


「じゃあ、凪子ちゃん、
 行こっか」


 図書委員は了承したのだろう。

 先生はそう言いながら、司書室へとわたしを導いた。



 
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