~秘密のフィアンセ☆続編~ 極道の世界たち
“アゲハ“
「また!?」
と、大声を上げた途端、佑斗の眉間のしわは、さらに深くなった。
それを見て、慌てて両手で口を抑える。
「由奈~。お前、部屋に戻るか?」
うわ~。
久しぶりに聞いたよ。
そのドスの利いた声。
私は、思い切り首を横に振った。
「じゃあ、大人しく聞いてろよ。分かったか?」
今の私の行動を音にするなら、まさに“ブンブン“。
強く何度も頷いた。
もう、冷や汗が出ちゃったじゃない。