偽物かっぷる
もう戻れないのかな
次の日の朝。
こーなーいー。
返事がきません。
想像外です。
あははーなんて言ってる場合じゃない。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
悩んでた時
わたしの耳に入ってきたのは
仁哉くんの笑い声。
楽しそう。
悩んでるわたしとは正反対だ。
一緒に悩んでくれないんだ。
一緒に考えてくれないんだね。
辛かったよ。
今までだったら
わたしの心の変化に1番に気付いてくれた。
でも
今は違うんだね。
わたしのこと
ほったらかしじゃん。
わたしがどんな気持ちで
どんなに大きな不安を抱えて
返事を待っているか
分かってくれてないの?
本気になってたのはわたしだけだった。
笑いながら
なに勘違いしてんだよーって仁哉くんが言ってる気がして仕方がなかった。
もう仁哉くんは
わたしに笑顔を向けてはくれない。
そして
もう交換ノートも渡してはくれない。
きっと……きっと………
わたしの気持ちは伝えてはいけないものだったんだ。