偽物かっぷる
わかっていても

そんなモヤモヤした気持ちのまますごしてた。

でも
普通にしゃべってるし
まぁ安定した生活だったかな。

それで
毎日たくさんの手紙交換するのは大変だと思ったわたしは交換ノートを用意した。

初めて渡す時は
ドキドキしたけど
すぐに慣れて
毎日順調に交換ノートをすることができた。

そんな嬉しいこともあったのに
まだモヤモヤが消えなくてわたしは元気がなかった。

そんなわたしの様子に
すぐに気付いてくれたのは仁哉くんだったんだ。

“どぅした?オレが悪いことしたんやったらなおすから教えて。”
って手紙を渡してくれた。

嬉しかったんだ。

わたしのこと
分かってくれて。

だから正直に
“仁哉くんとしゃべってる時に、仁哉くんを呼ぶ子がいてゆっくりしゃべれなかったのがちょっと嫌だった。”
って返事した。

でも何か足りない感じがしたから
“本物の彼女でもないのにワガママ言ってゴメンね。”
そぅ付け足した。

本物の彼女じゃないから
ワガママなんか言ったらダメだって分かってる。

でも
わたしは
仁哉くんの優しさに甘えたんだ。

ダメだって分かってたけど
ニセ彼氏の仁哉くんに甘えてしまったんだ…


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