続・らっく!!【完結】
「初めまして、高梨美弦です。」
私は部屋に着くと軽く会釈をしながら挨拶をした
勿論、顔には笑顔を貼り付けて。
会場には大きなテーブルが用意されており、おじいさんと多分、婚約者さんのご両親だと思われる人達がテーブルをはさんで反対側に座っていた
『ここに座りなさい。』
おじいさんは自分の隣を指差した
「はい、おじいさん。」
私は何事もなかったかのようにおじいさんの隣に座った
これで空席がひとつとなった
そう…肝心の婚約者さんがまだ来てなかった
『すいません、高梨会長…。きちんと時間通り来るように言ったのですが…』
品の良さそうなおじ様は申し訳なさそうに謝った
『構いませんよ。恭也くんの多忙さはこちらもわかってるつもりですから。』
おじいさんはおじ様に向かってにこやかに微笑んだ
私はその様子に少し驚いた
あのおじいさんが…!!
笑ったっ!?
はっ初めて見た…
そのままボケッと見ているとおじいさんに軽く睨まれた…
私は慌てて笑顔を張り付け直した