続・らっく!!【完結】
「ありがとうございました」
私は車にむかって頭を下げた
おじいさんはわざわざ車で家まで送ってくれた
『恭也くんはお前には勿体無いくらいの人物だ。高屋の次男とどちらが自分に相応しいかよく考えるんじゃな。』
おじいさんは帰り際にそう言い残した
私はおじいさんの車が見えなくなると大きなため息をついた
どちらが相応しい…か…
相応しいとか相応しくないとか…それってそんなに重要なことなの?
誰を好きになるかは自由じゃないの?
おじいさんにぶつけてしまえばよかった…
私は門を開け玄関まで歩き始めた
足が重い…
今日はいつもより玄関への道のりが長いように感じられた
『美弦っ!!』
私の目に飛び込んできたのは…
制服姿の愁だった