続・らっく!!【完結】
「しゅ…う…どうして…?」
玄関の前に立つ愁は私に近づいてきた
『大原から聞いたんだ。ってかその格好…』
愁は私が着ている服を眺めた
ホテルからそのまま帰ってきたから、まだ顔合わせの時に着ていた服を身につけていた
「あ…うん…。おじいさんに無理矢理ね…」
私は苦笑した
『何か言われた…?元気ないだろ…』
愁は微笑みながら私の頭をポンポン叩いた
ねえ…愁…
人を好きになる気持ちに血筋なんて関係ないよね?
「……っ!!許さないってっ…愁と付き合うなんて許さないってっ…!!」
ずっと溜め込んでいた気持ちが爆発した
私は溢れ出す涙を見せないように愁から顔を背けた
どうしようもない悔しさと憤り…
高屋家にいるのは愁が悪いわけじゃない。
それなのにおじいさんは愁を否定した。
私のおじいさんが愁を否定した。
それが一番悔しくてたまらなかった