続・らっく!!【完結】
どうしよう…っ!!
私はぎゅっと目を瞑り、愁の手を握り締めた
「あの…これは…っ…」
その場を繕うための言葉を必死になって探す
『美弦さん、安心してください。僕は高梨会長に何か言うつもりはありませんよ。』
加賀美さんは愁の背中に隠れて小さくなっていた私に優しく言い聞かせた
私の肩から少しだけ力が抜けた
よかった…
『これではっきりしました。美弦さんが婚約を拒んでいた理由がね…。』
加賀美さんと愁はしばらくお互いを観察していた
緊迫した空気が流れる…
愁も加賀美さんも恐いくらい真剣だった
最初に沈黙を破ったのは加賀美さんだった