続・らっく!!【完結】
残された私達はというと…
「愁…」
何か言ってよ…
不安になるよ…
愁は私と恭也さんのやりとりを終始無言のまま見つめていた
そして…
それは恭也さんが去った今でも続いている
「愁…」
私は再び愁の名前を呼んだ
ねえ…何考えてるの…?
愁と付き合っているのに恭也さんに何も言わなかった私に呆れた…?
それとも怒った…?
私は愁の顔色を窺うように見上げた
グイッ!!
「愁!?」
愁の顔をしっかり見ないうちに突然手を引かれた
愁は戸惑う私を尻目にどんどん足を進めた
「ねぇ!?ちょっと!!」
愁は早歩き
もともとの足の長さの違いから私は小走りで付いていくことになった
『愁っ!!』
どれだけ叫んでも愁は止まらなかった
速いっ!!どこ行くの!?
軽く息があがる私とは対照的に、愁は息切れ一つせずそのまま歩き続けた