続・らっく!!【完結】
『それで懲りずに毎日行ってんの?』
「だって腹立つじゃない!?私の行動全部に裏があるって思われてるみたいなもんなんだよ!?」
私はお弁当をパクパクと口に運んだ
『あんたもバカねえ…本来の目的を忘れすぎじゃない…?』
凪ちゃんは呆れてものが言えないって感じ…
「今はおじいさんの誤解をとくほうが先!!」
『それよりいいの…?高屋先輩ときまずいままなんでしょ?』
「愁とはおじいさんとの決着がついてから会うって決めたの…」
まだ会わない…ううん、会えない
まだ少し怖い…
それにおじいさんと決着がついたらいつもの愁に戻るんじゃないかって思うの…
優しい…温かみのある愁に…
『好きにすれば?でももう時間がないんじゃないの?婚約発表まで3週間しかないじゃん。』
「ん…わかってる…」
わかってる…
でもおじいさんを説得するには私のことをもっと知ってもらわなきゃ…
それにおじいさんのことももっと知りたいって思うんだよね…
『芳枝…』
そう名前を呼んだおじいさんの声は本当に優しかったから―…