続・らっく!!【完結】
「…おじいさん?」
変なこと聞いた…?
『…確かに写真に写っているのはわしの妻だ。18年前に死んだがな…。』
おじいさんは急に寂しそうな表情になった
もしかして…
「おばあさんの名前って芳枝さんですか…?」
『なぜお前が知っている…?』
おじいさんは目を見張った
「覚えてないんですか?寝ぼけて私のことを“芳枝”って呼んだんですよ?」
『そうか…』
おじいさんはそう呟くと私に背を向け、布団にもぐり込んだ
おじいさんは…
本当は寂しいのかな…?
広い家にたった1人…
病気になっても誰も側にいない…
こんなんじゃ多少、話し方がひねくれるのもわかるような気がする…
「おじいさん!!」
私は一際大声で叫んだ
「明日もまた来ますね!!」
私は微笑んだ
案外おじいさんは私と同じ、寂しがり屋なのかもしれない