続・らっく!!【完結】
『僕は昔から自分が欲しいものは絶対手に入れるという性格なんですよ。』
恭也さんはゆっくりと私に近づいてきた
『ホテルの廊下で見た時からずっと欲しいと思っていた…』
やだ…なんか怖い…
「恭也…さん…?」
『彼がいようといまいと関係ない。
どちらにしても僕は必ずあなたを手に入れるつもりでしたからね。』
ドクンッ!!
私の心臓が大きな音をたてる
壁際まで追い詰められると恭也さんは私の髪を一筋とった
『婚約は進めますよ。無理矢理でもね。』
恭也さんは私の髪にキスをした
抵抗しなきゃ!!
「恭也さん!!わた…し…は……」
私はその場に崩れ落ちそうになった
何…?何だか…すごく…ねむい…頭が…
『睡眠薬がようやく効いてきましたね。』
睡眠薬…?
『もしもの場合のためにですよ。』
恭也さんは足元がおぼつかない私の腰に手を回し体を支えた
「は…な…して…」
愁の…所に…行かなきゃ…待ってる…のに…
『美弦さん、逃げられませんよ?』
恭也さんは私を抱きかかえた
…しゅ…う…
瞼を閉じると同時に体がガクンと傾いた
私は深い…深い…眠りに落ちていった――…